今、燕が飛び廻っているがこの島のことが全く分からない。
餌は昆虫なのだろうが、小さな昆虫をくわえるのにあのスピードで掴まえるのは至難の技としか思えない。超遠視か鳥眼でも持っているのだろうか。
今年もまたいつもの場所に巣を作るべくやってきている。心待ちにしていたので嬉しい限りだ。
しかし疑問に思うのだが、去年のカップルと同じなのか、それとも新カップルなのか。
鳥が同じカップルを続けるとは思えないので新カップルとすれば、巣作りの場所が毎年同じ場所というのはどういう基準があるのだろうか。
地上から2m40cmの高さの、30cmしか奥まっていない建物下の蛍光管を利用して造っているのだが、通りから丸見えで人間の手の届く高さでしかない。として安全とは思えない位置で、事実卵が生まれて、暫くたったころカラスに襲われた。1個が持って行かれ残りは下に落とされ割れていた。
また学校帰りの小学生に昆虫網で巣を落とされたことがあった。それに気づいた私はすぐに近寄り大声で「なんて可哀想なことをしたんだ。つばめさんに謝れ」と怒鳴った。
親ツバメが2羽、電線に止まってこちらを見ている。
「手をついてごめんなさいと言いなさい」と諭した。
彼らは今中学生で、自分たちのやったことを一生憶えているだろう。
下田白浜 高村
22年5月29日